母校創設70周年記念・寄贈
母校は2020年に創設70周年迎えました。創設70周年を記念して同窓会から寄贈をおこないました。
母校の大会議室には、日本大学第五代総長である永田菊四郎先生から贈られた揮毫が掲げてあります。その揮毫額も経年による変化が著しく、創設70周年記念として同窓会が修復費用を寄贈しました。
川原校長からのメッセージ
この度は創設70周年の記念に、このような機会をいただき心から感謝申し上げます。
永田菊四郎先生ゆかりの「三つの宝」に見守られてきた鶴ヶ丘高校です。「三綱領」は精神的な支えとして、校歌を思い出し歌うたびに「梅」の香とともに懐かしみ、「心鏡」については、まさに心の鏡として、自己の在り方を確認するように受け止め、映しこんできました。さらに、本校の大会議室には、永田総長による書「至誠」が掲げてあります。第15第校長を拝命し、初めての会議で、この書に恥じないように、仕事に向き合うことを、教職員の前で誓ったことを思い出します。
「至誠にして動かざるものは、未だこれ有らざるなり」
何事にも誠実に向き合うこと・分かり合えないことを前提とし、諦めないで対話を続けることは、6年たった今までも、心がけるようにしています。この大切な書を、今回同窓会のご支援を頂き、修復してくださることをご了解いただきましたこと、心から感謝申し上げます。日本大学鶴ヶ丘高等学校の受け継ぐべき歴史と伝統を、三つの宝とともに、今後も「至誠」に恥じないよう、守る覚悟を頂けたと感じています。
令和4年度から、戦後始まって以来となる大きな教育改革のもと、新しい学びが高校でもスタートします。鶴ヶ丘の伝統と同窓生の方々の活躍を礎に、しっかりと向き合い『チーム鶴ヶ丘』で誠実に努めてまいります。今後ともご指導ご鞭撻いただけますようよろしくお願い申し上げます。
皆様方のご健勝を祈念し、結びとさせていただきます。
( 会報誌 IZUMI2021年へのご寄稿の転載です。)
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「至誠」とは
「至誠」とはこの上なく誠実なこと、まごころを表します。中国の古典『孟子(もうし)』には「誠は天の道なり。誠を思うは人の道なり。至誠にして動かざるものは、未だこれ有らざるなり」という言葉があります。「天地万物にあまねく貫いているのが誠であり、天の道である。まごころをもって対すればどんな人でも感動させないということはない」という意味です。
( 円覚寺ホームページから引用 )
同窓生皆様への謝辞
母校の創設70周年にあたり同窓会からも母校に同窓生の想いを届けたいという機運がありました。役員会の議題となり検討を重ねた結果、母校が望むものが良いのではないかということになり、母校が希望している「揮毫額の修復」を創設70周年の記念事業(寄贈)とする原案が決議されました。
2021年度の総会で、以上の経緯と予算案を議案として上程して同窓生皆様のご承認をいただきました。その事業計画と予算に基づき、同窓会2021年度事業として美術品修復の専門家に修復を依頼して本年度(2021年度)に修復を完了して、大会議室の再び掲げることができました。
この事業の原資は同窓生皆様からお預かりした貴重な会費と寄付に基づいています。
同窓生皆様の同窓会と母校への想いを届けることができました。心より御礼申し上げます。ありがとうございました。なお、母校の大会議室は同窓会総会でも使用しています。現在はコロナ禍の影響により学校での総会開催が難しい状況ですが、再び母校で総会が開催できた際には、ぜひご出席いただき揮毫をご覧いただければ嬉しい限りです。